Q
今後、人材採用の選考にあたり、メンタル疾患の履歴を確認したいと思います。採用面接の際、本人に直接確認を取ることは可能でしょうか?
A
業務遂行能力を確認するために、調査すること自体は可能かと考えます。ただし、プライバシーに配慮して必要最低限な範囲に留めておくべきです。
会社には採用の自由があり、また、労働契約は従業員が労務を提供し、会社がそれに対して賃金を支払うという本質を考えると、労働遂行能力や適性について採用前に調査を行うことは至って当然なことであると考えられます。しかし、個人のプライバシーに配慮する必要もございますので、あまりに過去の履歴まで確認するのではなく、近年のメンタル不調に関してのみ確認を取る程度に抑えたいところです。なお、採用選考時にメンタル不調を隠していた者、偽っていた者に対しては解雇を行わざるを得ないケースも出てくることが考えられますので、就業規則の懲戒事由の中にそれらの者を解雇できる旨を規定しておくことも検討が必要です。
注)上記解説は私見を含めた一般論であり、実際のケースでは個々に背景が異なるため個別具体的な対応が求められます。
ご参考程度に留めて頂き、実務対応では社会保険労務士や弁護士等と協議の上、ご対応なさって下さい。
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