日頃の労務管理で生じる疑問やお悩みに関して、一般的な法解釈を踏まえた対応例を
分かりやすくQ&A形式でご紹介します。

労務トラブル

Q

業務遂行能力が他の従業員と比較して明らかに低い従業員がいます。能力不足を理由に解雇を行ってもよいものでしょうか?

A

これまでに会社側として、改善のための対応を取られましたでしょうか?対応を取らずに行った解雇は無効になる可能性が高まります。

裁判例として、「当該労働者の勤務成績が単に不良であるというレベルを超えて、その程度が著しく劣悪であり、使用者側が改善を促したにも関わらず改善の余地がないといえるかどうかや、当該勤務成績の不良が使用者の業務遂行全体にとって相当な支障となっているといえるかという点などを総合考慮して、その有効性を判断すべき」(クラブメッド事件 東京地裁 平24.3.27判決)といったものがございます。能力不足や勤務成績不良を理由に解雇を行うには、単に相対的に成績が悪いというだけでは足りず、絶対的な意味で能力不足な状態にあり、注意指導・配置転換・降格等の検討や対応を行った上で、それでも尚改善が難しい場合に最終手段として行う流れになります。

 

注)上記解説は私見を含めた一般論であり、実際のケースでは個々に背景が異なるため個別具体的な対応が求められます。
ご参考程度に留めて頂き、実務対応では社会保険労務士や弁護士等と協議の上、ご対応なさって下さい。

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