日頃の労務管理で生じる疑問やお悩みに関して、一般的な法解釈を踏まえた対応例を
分かりやすくQ&A形式でご紹介します。

労務手続き

Q

従業員が仕事中のケガにも関わらず、健康保険証を使い治療を受けました。事後報告で誤りに気付いたのですが、どう対応すれば良いでしょうか?

A

誤った保険制度の利用は、後に訂正のための煩雑な事務処理が求められます。日頃から制度の周知を図ると共に、会社へ判断を仰ぐ意識付けも大切です。

仕事中や通勤途中のケガに関しては、労災保険にて治療を行う必要がございます。まずは治療を受けた病院にて、健康保険から労災保険への切り替えが可能かどうか確認して下さい。切り替えができれば良いのですが、切り替えができなかった場合には協会けんぽ(健康保険組合)に連絡を取り、先方から送られてきた治療費等の納付書により一旦全額を納付することとなります。その後、病院で支払った自己負担額を含む治療費等の全額を労働基準監督署に請求することで治療費等が還付されます。このように無駄な手間が生じてしまうことがあるため、あらかじめ会社から従業員へ保険制度について周知しておくことが大切です。

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