労務相談
Q
出勤途中、合理的な通勤経路上のコンビニに立ち寄って買い物をし、転倒した場合、通勤災害として認められるのでしょうか?
A
原則として認められない可能性があります。買い物が「逸脱・中断」と評価され、購入中の転倒は通勤災害の対象外となるためです。
通勤災害は、住居と就業場所との間を合理的な経路・方法で移動していることが基本です。通勤途中の公衆便所の利用や、経路上での短時間の飲食など、通常の通勤に伴う「ささいな行為」は、逸脱・中断に当たらない場合があります。一方、コンビニで飲食料品を購入する行為については、日常生活上必要な行為に該当し得るものの、裁判例では通勤との関連性が薄いとして、逸脱・中断と判断された例があります。逸脱とは合理的な経路をそれること、中断とは経路上で通勤と関係のない行為をすることです。したがって、買い物中の転倒は通勤災害と認められにくく、立ち寄りの目的や時間、行為の内容を個別に確認する必要があります。なお、法令上の例外に該当する行為であれば、逸脱・中断の間を除き、合理的な経路に戻った後の事故は通勤災害となる可能性があります。企業としては、単に「通勤経路上の店舗だから対象」と判断せず、事故発生時の具体的な行動を確認することが重要です。
注)上記解説は私見を含めた一般論であり、実際のケースでは個々に背景が異なるため個別具体的な対応が求められます。ご参考程度に留めて頂き、実務対応では社会保険労務士や弁護士等と協議の上、ご対応なさって下さい。

