Q
裁量のある管理職が始業時刻より大幅に早く出勤する場合、通勤途中の事故は通勤災害と認められるのでしょうか?
A
管理職でも判断基準は同じで、業務との関連性がある早出なら通勤災害となり得ますが、自主的・私的な早出は対象外となる可能性があります。
通勤災害は、住居と就業場所との移動が「就業に関し」、合理的な経路・方法で行われたかによって判断します。厚生労働省は、所定の始業時刻を目途とした出勤であれば、ラッシュを避けるための早出など、通常の出勤時刻からある程度前後しても「就業との関連性」が認められるとしています。 一方、始業時刻から大きく離れた時間に、業務以外の目的で出社する場合は、就業との関連性が否定される可能性があります。管理職で勤務時間に裁量がある場合でも、この基本的な考え方が直ちに変わるわけではありません。特に、会社の指示・承認がないまま自主的な学習や準備を目的として極端に早く出社するケースは注意が必要です。会社としては、早朝出勤が業務上必要なのか、誰の指示によるものか、実際にどの業務を行うのかを確認し、勤怠記録や上司の承認記録を残しておくことが実務上重要です。事故が発生した場合は、出勤時刻だけで一律に判断せず、当日の勤務予定、早出の目的、会社の指示・運用などを確認して個別に判断します。
【ご注意】
本内容は掲載当時の法令・制度に基づいております。法改正により情報が古くなる場合がございますので、最新の法令等をご確認ください。また、本解説は私見を含めた一般論であり、実際のケースでは状況により対応が異なります。あくまでご参考程度に留め、実務対応は社会保険労務士や弁護士等の専門家と協議のうえご対応をお願いいたします。

